トリックに騙されてはいけない!乾燥重量って、なに?

A.「乾燥重量とは、水分を抜いてカラカラになった状態での重さです」(´-`*)

 

はい。乾燥重量 は、読んで字のごとく、乾燥した状態での重さ を意味します。

…え?そんなこと当たり前でしょ、何をいまさらって?

いえいえ、意外とネット上には乾燥重量をつかった トリック が横行しています。こういう 詐欺まがいのサイト に騙されないためにも、あらためて乾燥重量について解説したいと思います (・ω・)ノ

 

乾燥重量の反対は、新鮮重量 です。新鮮重量とは、(普段通りの)水分を含んだ状態での重さです。

つまり…

乾燥重量 = 新鮮重量 - 水分

…ってことですね。

 

さて、ではどのような場面で乾燥重量のトリックが使われているのでしょうか?

その場面とはズバリ、「栄養成分の比較」です。

 

例えば、とある「青汁の紹介サイト」では次のように書かれています。

“桑の葉のカルシウムは100gあたり269mg、小松菜は100gあたり170mg。なんと桑の葉のカルシウムは小松菜の1.5倍です。カルシウムは日本人には不足しやすいものですから、うれしいですね。(某サイトより)”

 

桑の葉 は青汁の原料ですから、桑の葉が栄養豊富であることを強調するように書かれていますね。ただ、数値もしっかり示されているし、なんとなく信用できそう な気がしてしまいます。

 

しかし、ここに 落とし穴!(`・ω・´)

これって実は、桑の葉は 乾燥重量 100 g あたりのカルシウム量で、一方の小松菜は 新鮮重量 100 g あたりのカルシウム量を示しているんです。

 

「それは分かったけど、乾燥重量と新鮮重量でそんなに違うの?」

はい…それはもっともな疑問です。では、そもそも小松菜にはどのくらい水分が含まれているのでしょうか?

実は、小松菜の 94.1%水分 です。

つまり、新鮮重量 100 g の小松菜には 94.1 g もの水分が含まれているわけですね。

ということは、乾燥重量で比較すると 桑の葉 100 g 小松菜 5.9 g を比較していたことになるんです。ほらね、全然違うでしょ (; ・`д・´)

 

では、実際に乾燥重量で桑の葉と小松菜を比較してみましょう。

桑の葉のカルシウムは 100 gあたり 269 mg、小松菜は 100 gあたり 2881 mg。なんと小松菜のカルシウムは桑の葉の 10 倍以上 です。カルシウムは日本人には不足しやすいものですから、うれしいですね。(もの想い Project NEO より)

…はい、ロジック逆転 ですね (´-`*)

 

(まとめ)

いかがでしたか?

野菜は 水分の含有量が非常に高く、80% 以上の水分を含むものもザラにあります。そのため、乾燥重量と新鮮重量では 栄養成分の値が大きく変わってしまう のです。

そのため、怪しげなセールスサイトでは乾燥重量と生重量を混同して記載し、「売りたい商品(乾燥重量)は栄養豊富ですよー」とアピールするケースが多いです。そりゃあ、乾燥重量なら野菜に多く含まれている水分を除いて栄養素だけを評価できるので、栄養素の数値が高くなるのは当然ですからね。

みなさんは、そんな数字のトリックに騙されないよう、賢く買物を楽しんでくださいね (´-`*)

 

参考:桑の葉リサーチ

http://www.桑の葉.net/category2/kuwa-eiyou.html

参考:食品成分データベース 小松菜/生

http://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=12288

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